マンション売却時に発生する税金には何があるのか

住宅やマンションなどを所有し、それを売却した時には売却価格分の収入が入ってきます。収入が入ってきた場合には、その収入に対してどのような税金が発生するのかを確認してみましょう。

1.購入価格を売却価格が上回れば譲渡所得税が発生する

まず不動産を売却しただけでは、必ず税金が発生するわけではありません。あくまで購入価格を売却価格が上回った時にのみ、税金が発生します。例えば10年前に2,000万円で買ったマンションを、2,500万円で売ったとします。この場合は500万円の利益が発生していますから500万円に税率をかけた分の税金が発生するのです。一方2,000万円で購入した物件を、1,800万円で売った場合は購入価格を売却価格が上回っており、利益が発生していないものとみなされ、税金は発生しません。
ただし、減価償却を行っている場合は減価償却した分、物件の購入価格が下がります。2,000万円で購入した物件を1,000万円減価償却した場合、売却時には
2,000万-1,000万で、1000万円で物件を購入したことになってしまいます。そのため1500万円で売った時には、500万円の利益が発生した扱いになり、税金が発生します。
また購入価格は不動産の物件価格以外にも、不動産取得税や仲介手数料などの諸費用も込になります。

2.譲渡所得税の税理地は所有期間で変化する

この発生した利益に関して発生する税金の事を、譲渡所得税と呼びます。譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた年数によって変わってきます。
具体的には不動産を所有していた期間が5年未満の場合は約39%。5年以上になった場合は約20%にまで税率が下がります。そのため短期間で不動産を譲渡し利益が発生すると、4割近い税率になってしまうのです。ただしこれはあくまで個人の売買に対して課せられる税金であり、法人として不動産を購入して売却した場合は、法人税の税率と変わりません。

3.納税のためには確定申告が必要

この譲渡所得税を納付するためには、確定申告をする必要があります。確定申告は毎年2月中旬から3月中旬にかけて税務署に対し、前年に発生した利益や経費を申告し、税額を確定させる作業です。確定申告を怠って納税をしておかないと、延滞税が発生して、莫大な税金を納めなくてはいけないことになります。
一方で、譲渡所得税の全ての不動産に対して発生するわけではなく、自分が居住していた不動産であれば、居住期間にかかわらず、3000万円までの控除枠が発生します。この控除枠が利用できれば、利益が発生していても、3000万円未満であれば、最終的な税額を0円に抑えることができるのです。
この控除を利用するときにも、確定申告は必ず必要になります。必ず確定申告を忘れないようにしましょう。