家は購入するべきか…それとも賃貸で住み続けるべきか(後編)

賃貸と購入、それぞれの道を選ぶ時に、賃貸派は現役時に貯金をしておく。
購入派は資産価値が落ちない場所に不動産を購入する必要があると前編でお伝えしました。

そこで、35歳の人が今後50年間掛かるであろう住居費を賃貸と購入で比較してみましょう。

 

50年間必要となる住居関係の費用を比較

シミュレーションの対象として、4,000万円の住宅を購入した場合の毎月の支払い学を算出。その毎月の支払額と同等の家賃を支払った場合の支出を比較します。
住宅価格4,000万円。諸費用込み頭金800万円、住宅ローン融資3500万円で新築マンションを購入したとします。
2019年3月時点、フラット35(団信あり)の金利は約1.2%です。
35年プランで借りた場合の支払総額は以下のようになります。

 

毎月の返済額102,095円
35年間の支払総額42,880,056円
管理費・修繕費毎月2万円
35年間、毎月の居住費が約122,000円。
完済後の住居費は管理費や修繕費が値上がりするので、毎月30,000円とします。
4,000万円のマンションの場合、固定資産税は10万円から15万円の間なので、50年間の支払総額が50×12で600万円とします。

 

つまり50年間で約6,264万円です。
年間の居住費は約125万円と考えられます。
また35年を経過すれば自宅の売却も可能なので、4000万円の家を3000万円で売却、2,500万円のマンションを購入して住み替えて、500万円のキャッシュを手元に残すこともできます。

賃貸ではどうでしょうか。家賃12万円の家を借りたとしても、いくつかの経費が発生します。
まず2年毎に契約更新料として一月分の家賃である12万円が発生します。1年に換算すると6万のコストです。
また引っ越しをすれば家賃4ヶ月分程度の支出が発生します。6年に一度引っ越しするとしたら6年で48万円。つまり年間8万円程度のコスト増です。
家賃12万円の家に50年住むと

120,000×600ヶ月+(120,000×25)+(120,000×4×8)=70956000円となります。
50年間の居住費は78,840,000円です。
持ち家にした方が、1,500万円以上安くなりますし、長生きリスクもありません。

 

 

まとめ 低金利時代は購入派が有利!

このように賃貸の場合、毎月の筧負担が同等でも家の面積がかなり狭くなってしまいます。
なぜこれほどの差がでるのかというと、それは現在の金利が非常に低いからです。
仮に金利が2.5%になると、3,500万円、35年ローンでは毎月の負担額は125,000円まで上がり、管理費なども含めれば145,000円となってしまいます。
少なくとも空前の低金利により、35年固定ローンが1%前後で融資を受けられるのですから、今は購入するべきチャンスが到来していると言えるでしょう。