住宅ローンの元利均等方式と元金均等方式の違い

住宅ローンは20年〜30年以上支払っていくものなので、少しでも利用しやすく負担が小さい方が不安は少なくて済みます。
今回は、住宅ローンを検討した場合に多くの人が疑問を持つ、元利均等方式と元金均等方式の違いについて紹介しています。

これらの返済方式の特徴・違いを知っておくことで、自分たちの希望に合った住宅ローン利用ができるようになりますので、参考にしてください。

 

1.元利均等方式とは

元利均等方式とは、毎月の返済金額が一定なのが特徴の返済方式です。毎月の返済金額は変わりませんが、返済金額を占める元金と利息の割合は変わっていきます。
返済当初は返済金額の大部分を利息が占め、徐々に元金の割合が増えていき、最後の方は大部分を元金が占めます。

住宅ローンを元利均等方式で利用するメリットは、毎月返済が一定なので返済計画を立てやすいこと、そして返済開始当初の返済金額を少なく抑えられることです。

一方、元利均等方式のデメリットとして、元金均等方式よりもローン借入額の減り方が遅く、総返済額が多くなることがあります。

2.元金均等方式とは

元金均等方式とは、毎月の返済金額に含まれる元金部分が常に一定の返済方式です。残高に応じて利息の金額が変わってくるため、ローンの返済期間が進むほど毎月の返済金額が少なくなっていきます。

住宅ローンを元金均等方式で利用するメリットは、返済期間が進むにつれて毎月の返済負担が小さくなること、元利均等方式と比べて元金が減るペースが早いので総返済額が少なくなるメリットがあります。

ただし、返済開始当初は返済金額が最も高くなります。そのため、返済負担が大きく住宅ローンの審査でもより多くの収入が必要になる点がデメリットです。

3.元利均等方式と元金均等方式の違い

元利均等方式と元金均等方式は、上記の特徴を見てもわかると異なる返済方式です。同じ借入金額の住宅ローンを利用する場合でも、どちらの返済方式を選択するかで毎月返済金額や総返済額などが違ってきます。

改めて、それぞれの返済方式の特徴・違いをまとめると次のようになります。

・元利均等方式:毎月返済金額が一定、返済期間は長く総返済金額は高い
・元金均等方式:返済当初は負担が大きい、返済期間は短く総返済額は安い

以下は、借入金額2,500万円、固定金利2.0%、返済期間35年の場合のシミュレーションです。

・元利均等方式:毎月返済金額8万2,815円 総返済額3,478万2,404円
・元金均等方式:毎月返済金額10万1,189円 総返済額3,377万743円

このように、毎月返済金額は元利均等方式の方が約2万円安く、総返済額は元金均等方式の方が約100万円安くなります。