住宅ローン減税の期間延長以外にも、数々の住宅購入促進のための措置を行っています。その内容を一つ一つチェックしてみましょう。
1.すまい給付金の支給枠拡大
消費税が5%から8%に増税された時に導入された程度が、すまい給付金です。すまい給付金は一定の年収しかない家庭に対し、住宅購入の際に補助金を支給する制度です。このすまい給付金も消費税が8%から10%に増税されるのに伴って、支給枠が拡大します。
【現行】
収入額からみて目安となる給付基礎額 |
都道府県民税の所得割額 |
支給額 |
425万円以下 | 6.89万円以下 | 30万円 |
425万円超475万円以下 | 6.89万円超8.39万円以下 | 20万円 |
475万円超510万円以下 | 8.39万円超9.38万円以下 | 10万円 |
【消費税増税後】
収入額からみて目安となる給付基礎額 | 都道府県民税の所得割額 | 支給額 |
450万円以下 | 7.6万円以下 | 50万円 |
450万円超525万円以下 | 7.6万円超9.79万円以下 | 40万円 |
525万円超600万円以下 | 9.79万円超11.9万円以下 | 30万円 |
600万円超675万円以下 | 11.9万円超14.06万円以下 | 20万円 |
675万円超775万円以下 | 14.06万円超17.26万円以下 | 10万円 |
これまでは年収が510万円を超える人には、すまい給付金の支給はなかったのですが、消費税増税後は775万円の年収の方まで、支給されることになります。
2.子や孫への住宅購入資金の非課税枠拡大
これまでも、子や孫に対して住宅資金購入の援助に関しては、非課税枠が設けられていました。消費税増税に合わせて、住宅購入資金の贈与非課税枠も大きく拡大します。
消費税率10%が適用される方 | 質の高い住宅 | 左記以外の住宅(一般住宅) |
平成31年4月~32年3月 | 3,000万円 | 2,500万円 |
平成32年4月~33年3月 | 1,500万円 | 1,000万円 |
平成33年4月~33年12月 | 1,200万円 | 700万円 |
特に平成31年4月から平成32年3月までに購入する場合は、2500万円と現行より1,500万円以上控除枠が拡大します。これに通常の贈与税の非課税枠である年間110万円も追加できるので、長期優良住宅などを購入しなくても2,610万円まで非課税となるのです。親や祖父母の援助を受けて住宅を購入したい人にとっては、これは願ってもないチャンスです。
3.次世代住宅ポイントの支給
長期優良住宅など一定の居住性能を有する住宅を建築した場合には、次世代住宅ポイントが最大30万ポイント支給されます。この次世代住宅ポイントは家電などと交換できるので、現金と同じような意味を持っています。
また住宅の購入濃霧に関わらず、リフォームや住宅の性能を高める設備を導入した際にも支給されます。
既存の住宅をリフォームしたいという方に、大いに利用したい制度です。家事負担を軽減する設備を設置した場合にも、1万ポイントから2万ポイントほどのポイントが支給されます。
これらの制度をうまく活用すれば、消費税増税後に住宅を購入した方が結果的にお得になるケースも多いのです。是非この制度をよく知って、利用していきましょう。